シンガーソングライターの柴田淳(49)が、神戸市で開かれた抗議集会で兵庫県の斎藤元彦知事を名指しで「人殺し」と連呼した動画がSNSで拡散し、所属レーベルのビクターエンタテインメントが7月3日に公式抗議声明を発表する事態となった。
柴田氏の公式サイトでは「稚拙な言葉遣いはあるが誹謗中傷ではない」と反論。一方、ソウルフラワーはビクターの対応を「あかんなー」と批判。賛否が対立する中、芸能活動への影響が懸念されている。
何が起きたのか
2026年6月下旬、兵庫県神戸市で斎藤元彦知事への抗議集会が開催された。柴田淳はこの集会に参加し、メガホンを手に「END SAITO 県政」と書かれたプラカードを掲げながら、斎藤知事を名指しで「人殺し」と連呼した。
問題となったのは、柴田氏がセルフィースティックで自ら撮影しながらの抗議をSNSに投稿した点。約16秒の短い映像だが、強い口調と表情が視聴者に衝撃を与え、迅速に拡散した。
抗議する理由
柴田氏が抗議する背景には、兵庫県の内部告発文書問題がある。知事側による告発者捜しやパワハラ疑惑、公益通報者保護法違反が指摘され、第三者委員会が一部を違法と認定したにもかかわらず知事が結論を受け入れなかったことが問題視されている。
柴田氏はこの問題をSNSで繰り返し提起してきた。2026年6月26日には兵庫県議会を訪れて百条委員会で真相究明に取り組んだ丸尾牧県議と交流し、「兵庫県問題の映画化」を熱望する投稿も行っている。
ビクターエンタテインメントの抗議声明
ビクターは7月3日、公式サイトに「重要なお知らせ」として抗議声明を掲載。内容は以下の通り。
弊社は、人権の尊重を経営の基本とし、個人の思想・信条は厳格に保障されるべきものであると考えております。加えて、個人や図体に対する誹謗中傷、人格を否定または傷つける行為、その他他者の尊厳を損なう行為を容認しないことを企業ポリシーとして定めております。
弊社の契約アーティスト「柴田淳」が先月下旬に兵庫県での抗議集会において発言したとされる内容につきましては、SNS上の各種動画を確認した結果、「柴田淳」の思想・信条のいかんにかかわらず、県知事個人を誹謗中傷する内容を含むものであり、弊社の企業理念および行動規範に反するものであると判断いたしました。
ビクターは本人およびマネジメント会社に対し強く抗議し、再発防止を求めた。
值得注意的是,2025年3月にも同様の注意喚起が行われていた。当時は柴田氏がX投稿で斎藤知事や立花孝志党首を批判した際に不適切な言葉遣いがあったとして、ビクターがマネジメント会社に注意喚起。今回はさらに強い表現で抗議に踏み切った。
柴田側の反論
柴田淳の公式サイトでは、以下のように反論している。
私の発言を誹謗中傷と見做した会社と全ての方々へ
稚拙な言葉遣いがあったことは認め改めますが、私は他者を攻撃、誹謗中傷、差別などしておりません。それは今後も変わりません。
公式にリリースされた文言は、私が誹謗中傷をしたとの姿勢と認識を取り下げないまま、不適切と書き直した、なんら合意のない一方的なものです。
柴田氏はビクターの声明に対して「誹謗中傷という認識を片面的に押し付けられた」と不満を露わにしている。
ソウルフラワーがビクター批判
音楽事務所のソウルフラワーは、自身の公式Xでビクターの対応を批判。
「ビクター、あかんなー。「県知事個人を誹謗中傷」って、これは公職者への政治的批判やんか。寧ろ、抗議した柴田淳さんは、昨今には珍しく気骨ある音楽人で、所属レコード会社がこの対応はいかがなものか」
この投稿はSNS上で大きな反響を呼び、「企業の表現の自由への介入」「レコード会社の過干渉」といった意見も広がった。
ネットの賛否
SNS上では賛否が真っ二つに割れている。
批判派の声:
- 「歌手として喉を政治活動に使うな」
- 「人殺しは個人攻撃に過ぎない」
- 「所属会社に迷惑をかけるな」
- 「契約解除すべき」
擁護派の声:
- 「表現の自由を守るべき」
- 「公職者への批判は許されるべき」
- 「ビクターの対応が重すぎる」
- 「著名人が声を上げてくれた」
一部ではビクターへの抗議メールや電話を呼びかける投稿も相次ぎ、企業の判断をめぐる議論も広がっている。
柴田淳のプロフィール
| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 生年月日 | 1976年11月19日(49歳) |
| 出身地 | 東京都世田谷区 |
| 学歴 | 多摩大学経営情報学部卒業 |
| デビュー | 2001年「ぼくの味方」 |
| レーベル | ビクターエンタテインメント(2006年〜) |
| 代表曲 | 片想い、月光浴、901号室のおばけ |
| 提供曲 | CHEMISTRY「月夜」、中島美嘉「声」、坂本真綾「秘密」 |
| その他の顔 | 救急救命士(2024年合格)、舞台出演、ナレーター |
柴田淳は2001年にデビューし、透明感のある歌声と印象的なメロディーで知られるSSW。武部聡志氏とのコンサートも人気を博している。2024年には救急救命士国家試験に合格し、音楽活動の傍ら医療現場にも関わろうとする異色の経歴を持つ。
今後の影響
今回の騒動は、芸能活動への直接的な影響を引き起こす可能性がある。ビクターが2度目の注意喚起を公開したことで、将来的な契約解除や活動自粛にも発展しかねない。
ただし、過去に政治的発言でレーベルから注意されたアーティストは多数おり、活動自体が停止したケースは限定的。柴田氏は公式サイトで「他者を攻撃していない」と一貫して主張しており、今後も活動継続を表明している可能性が高い。
今回の件は、芸能人が政治的発言をした場合に企業がどう対応するかという問題の象徴的なケースとして注目されている。
Sources
- 日刊スポーツ「ビクター、契約の柴田淳に抗議『県知事個人を誹謗中傷する内容』『企業理念に反する』声明発表」(2026年7月4日) https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202607040000181.html
- ZAK II「柴田淳の斎藤知事への暴言にビクターが抗議声明」(2026年7月4日) https://www.zakzak.co.jp/article/20260704-YZTN4L3GI5B3BII7JMFZYNAE6U/
- coki(公器)「柴田淳 人殺し暴言でビクター厳重注意 斎藤元彦知事抗議活動がネット炎上で大論争」 https://coki.jp/article/column/88715/
- ビクターエンタテインメント公式「アーティスト『柴田淳』の発言に関する弊社の見解および抗議について」 https://www.jvcmusic.co.jp/info/notice/20260703.html
- 柴田淳公式サイト https://www.shibajun.jp/
- 日刊スポーツ「女性歌手『兵庫県問題をもっと知って』元百条委の県議と交流『いつか映画化を』」(2026年6月26日) https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/nikkangeinou/entertainment/f-et-tp0-260626-202606260000046