歌舞伎俳優の中村鶴松さん(31)が、2026年10月に東京・浅草で開催される「平成中村座十月大歌舞伎」で舞台復帰することが8月3日、公式サイトで発表された。今年1月に飲食店のドアを蹴って壊した建造物損壊容疑で現行犯逮捕されてから約9カ月。不起訴処分となり、謹慎期間を経ての待望の復帰となる。同じ中村屋一門では7月に中村小三郎のひき逃げ事件も報じられたばかり。
復帰の舞台と演目
復帰の場となるのは、2026年10月1日から25日まで浅草寺境内の仮設劇場で開催される「平成中村座十月大歌舞伎」。中村鶴松さんは第1部の**「仮名手本忠臣蔵」(かなでほんちゅうしんぐら)で小浪を、第2部の「助六曲輪初花桜」(すけろくくるわのはつざくら)**で傾城胡蝶を演じる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公演名 | 平成中村座 十月大歌舞伎 |
| 期間 | 2026年10月1日(木)〜25日(日) |
| 会場 | 東京・浅草寺境内 仮設劇場 |
| 鶴松の演目 | 第1部「仮名手本忠臣蔵」小浪 役 |
| 第2部「助六曲輪初花桜」傾城胡蝶 役 |
平成中村座は、十八世中村勘三郎が立ち上げた浅草の仮設劇場公演で、中村屋一門の伝統的な興行の場。勘三郎の孫弟子にあたる鶴松が、この由緒ある舞台で復帰を果たすことは、一門としての信頼回復の意思表示とも受け止められている。2026年は歌舞伎界にとっても中村小三郎のひき逃げ事件や中村鶴松の逮捕など、不祥事が相次いだ年でもある。
逮捕から不起訴までの経緯
中村鶴松さんは2026年1月18日未明、東京都台東区の飲食店で、酒に酔った状態で出入り口の木製ドアを蹴って壊したとして、警視庁に建造物損壊容疑で現行犯逮捕された。翌19日に釈放され、その後、東京地検は3月9日付で起訴猶予処分とした。
逮捕を受け、2月に予定されていた初代「中村舞鶴」(まいづる)の襲名と幹部昇進は見送りとなり、鶴松は当面の謹慎処分に入っていた。関係者によると、被害店舗との示談も成立しており、関係各方面と慎重に検討を重ねた上で復帰に至ったという。
一般家庭出身の異色の経歴
中村鶴松さんは1995年3月15日生まれの31歳。歌舞伎役者の家系ではなく、一般家庭に生まれながら、3歳で児童劇団に入り、2000年に歌舞伎座『源氏物語』で子役として初舞台を踏んだ異色の経歴を持つ。
2005年、10歳で十八世中村勘三郎の部屋子となり、二代目中村鶴松として正式に歌舞伎の世界へ。東京都立白鴎高校を経て早稲田大学文学部演劇映像コースに進学・卒業。大学受験ではセンター試験英語全国1位を記録し、早稲田と慶應の合計4学部に全て合格する秀才ぶりだった。
2018年に名題昇進を果たし、2021年8月には歌舞伎座で初の主役を務めるなど、若手筆頭株として期待されてきた。愛称は「鶴ちゃん」「ツルマティ」。立役と女形の双方をこなし、異形や人外の役も器用に演じる幅の広さが持ち味だ。
襲名見送りと今後の展望
逮捕前、中村鶴松さんは2026年2月に初代「中村舞鶴」を襲名し、幹部昇進することが正式に発表されていた。「舞鶴」は師匠・十八世中村勘三郎の俳名にちなんだ名前で、中村屋一門の中心的な役割を担う証だった。
しかし逮捕を受け、襲名は見送り。復帰の発表に際しても、襲名と幹部昇進については「現時点では未定」とされている。関係者によると、まずは復帰の舞台を成功させることで信頼を取り戻し、その後の襲名時期を改めて検討する方針とみられる。
ネット上の反応
復帰発表を受け、SNS上では祝福の声が多数上がっている。
- 「挫けずに復帰してくれて嬉しい。待ってました」
- 「一般家庭出身でここまで這い上がってきた鶴松さんには頑張ってほしい」
- 「襲名は延期になったけど、またチャンスはある。まずは復帰舞台を成功させよう」
一方で、謹慎期間が約9カ月と比較的短期だったことへの批判的な声も一部にある。
中村鶴松のプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 芸名 | 二代目 中村鶴松 |
| 本名 | 清水大希 |
| 生年月日 | 1995年3月15日(31歳) |
| 出身 | 東京都 |
| 屋号 | 中村屋 |
| 学歴 | 早稲田大学文学部卒業 |
| 身長 | 165cm |
| 所属 | 株式会社ファーンウッド |
FAQ
Q: 中村鶴松はなぜ逮捕された?
A: 2026年1月18日未明、東京都台東区の飲食店で酒に酔った状態で木製ドアを蹴って壊したとして、建造物損壊容疑で現行犯逮捕されました。
Q: 中村鶴松は起訴されたのか?
A: 東京地検は2026年3月9日付で起訴猶予処分とし、不起訴となりました。被害店舗との示談も成立しています。
Q: 中村鶴松の「舞鶴」襲名はどうなった?
A: 逮捕を受け、2026年2月に予定されていた初代中村舞鶴の襲名と幹部昇進は見送りとなりました。復帰後、改めて検討される見通しです。
Q: 中村鶴松の経歴は?
A: 一般家庭出身で、10歳で十八世中村勘三郎の部屋子となり歌舞伎の世界へ。早稲田大学卒業後、2018年に名題昇進。2021年には歌舞伎座で初主演を果たすなど、中村屋一門の若手ホープとして期待されています。
Q: 復帰公演はどこで見られる?
A: 2026年10月1日から25日まで、東京・浅草寺境内の仮設劇場で開催される「平成中村座十月大歌舞伎」で観覧できます。第一部の「仮名手本忠臣蔵」と第二部の「助六曲輪初花桜」に出演予定です。