JOC(日本オリンピック委員会)の井上康生団長が2026年8月10日、愛知・名古屋アジア大会を前に「規律を守る文化を作ってほしい」と異例の注意喚起を行い、ネット上で「お前が言うな」と炎上している。 ウエイトリフティング元五輪代表の強盗致傷逮捕、競泳銀メダリストの危険運転致傷起訴など、日本代表の逮捕・起訴事案が相次ぐ中での発言だ。一方で井上団長自身も2023年に週刊文春がW不倫疑惑を報道しており、過去のスキャンダルとの整合性を指摘する声が殺到している。発言の全文と背景、ネットの反応をまとめる。

TL;DR

  • 2026年8月10日、JOCが愛知・名古屋アジア大会(9月19日開幕)に向けた監督会議を開催
  • 日本選手団団長の井上康生氏(48)が「コンプライアンス、ハラスメントで残念な事案が相次いでいる」と異例の注意喚起
  • 背景に、ウエイトリフティング元五輪代表・山本俊樹容疑者の強盗致傷逮捕(8月1日)と、競泳銀メダリスト・本多灯被告の危険運転致傷起訴(8月7日判明)
  • 井上氏自身も2023年4月に週刊文春がW不倫疑惑を報道し、5月に謝罪した過去がある
  • SNSでは「お前が言うな」「説得力がない」と批判が殺到し炎上

何が起きたのか JOC監督会議での発言

JOCは8月10日、都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで、9月19日から愛知・名古屋で開催されるアジア大会に向けたTEAM JAPAN監督会議を開いた。オンラインで参加した井上康生団長(JOC選手強化本部長)は、出席した各競技団体の関係者に向けてこう述べた。

コンプライアンス、ハラスメントで残念な事案が相次いでいる。社会から厳しい目で見られていると認識している。チームジャパンの看板を背負った上で自覚、責任を持って行動に移してほしい。ルールを守ることはもちろんだが、お互いに声をかけあって、規律を守る文化を作ってほしいと強く思う

日の丸を背負うトップアスリートの不祥事が続く中で、選手団のトップが大会直前にこうした注意喚起を行うのは異例のことだ。実際に、直近ではどのような事件があったのかを整理する。

日付出来事
2026年5月バレーボール男子日本代表が麻薬取締法違反(所持)で逮捕・有罪判決
2026年8月1日ウエイトリフティング元五輪代表・山本俊樹容疑者が強盗致傷で現行犯逮捕
2026年8月7日競泳銀メダリスト・本多灯被告が危険運転致傷で起訴されていたと判明
2026年8月10日井上康生団長が監督会議で異例の注意喚起

山本俊樹容疑者 コンビニ万引きと店長暴行

2026年8月1日、2021年東京五輪のウエイトリフティング日本代表だった山本俊樹容疑者(34)が、東京・北区のコンビニエンスストアで卵2パックとしょうゆ1本(合計835円相当)を万引きしたうえ、追いかけてきた40代の男性店長を突き飛ばして転倒させ、全治2か月の骨折を負わせたとして、強盗致傷容疑で現行犯逮捕された。店長は指の骨を折るなどのけがを負った。

山本容疑者は警視庁の取り調べに対し、「帰って料理をしようと思って食材を手に取ったら、ふと万引きしてしまおうと思った」などと窃盗は認める一方、「暴力を振るったりはしていません」と暴行については否認している。現在はパーソナルジムを経営していたと報じられている。

本多灯被告 競泳銀メダリストが危険運転致傷で起訴

8月7日、日本水泳連盟は2021年東京五輪の競泳男子200メートルバタフライ銀メダリストで、アジア大会出場予定だった本多灯被告(24)が、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の罪で起訴されていたと発表した。

東京地検立川支部によると、事故は2025年11月21日午前8時25分ごろ、東京都多摩市の制限速度時速30キロの道路を時速88〜108キロで走行し、対向車線にはみ出して向かいから来た車両に衝突。相手の60代男性に胸の骨を折るなどのけが(全治1か月)を負わせた。在宅起訴は5月27日付。事故当時に飲酒や薬物の使用はなかったという。

問題視されたのが報告の遅さだ。本多被告は当事者間での話し合いで済むと判断し、今年7月まで日本水連に報告していなかった。最終的に8月4日に本人から書面で代表辞退の申し出があり、8月12日に競泳が始まるパンパシフィック選手権とアジア大会の出場を辞退した。SNSでは「心から申し訳ないと思う気持ちでいっぱいです」と謝罪。8月25日に初公判が予定されている。日本水連の金子日出澄副会長は「刑事罰なのでかなり重いと受け止めている」と語った。

その他の背景 松山陸選手の辞退と5月のバレー代表事件

今春には、パリ五輪に出場した競泳の松山陸選手(24)が「行動規範に違反する行為」を理由に、アジア大会などへの出場を辞退したことも明らかになっている。

さらに5月には、バレーボール男子日本代表が麻薬取締法違反(所持)の罪で逮捕され、有罪判決を受けた事件があった(バレーボール日本代表の薬物事件の詳細はこちら)。代表選手の逮捕・起訴が短期間に相次いだことで、井上団長が「社会から厳しい目で見られている」と危機感を示した形だ。

井上康生団長とは 柔道のレジェンド

井上康生氏(48)は1978年5月15日生まれ、宮崎県出身の柔道家。2000年シドニー五輪の柔道男子100キロ級で金メダルを獲得し、2001年の全日本選手権で篠原信一を破って初優勝するとその後3連覇。2004年アテネ五輪では日本選手団の主将を務めた。現役引退後は全日本柔道男子監督として2016年リオ五輪で全7階級メダルを達成。現在は東海大学教授を務めながら、JOC選手強化本部長と日本選手団団長を兼任している。

2023年のW不倫疑惑と謝罪 なぜ「お前が言うな」と言われるのか

今回の注意喚起に対し、ネット上で批判が集中した最大の理由が、井上氏自身の過去のスキャンダルだ。

2023年4月、週刊文春が井上氏と既婚の30代女性・A子さんのW不倫疑惑を報道した。深夜にホテルで密会し、白いバスローブに黒帯を締めた姿でA子さんの部屋に出入りする写真も掲載された。直撃取材には「ちょっと…知らない……分かんないですね」ととぼけたものの、密会現場を目撃されていると伝えられると「少しだけ、はい。でも、なんか普通に、話してもう、すぐ帰りましたけどね」と説明。男女関係は否定した。

その後、報道陣の取材に「関係者やこれまでたくさん応援してくださった方々に大変ご心配をおかけする形になり、申し訳なく思っています」と謝罪し、当時全日本柔道連盟会長だった山下泰裕氏から叱咤激励を受けたと明かしていた。妻はタレントの東原亜希さんで、2016年には「イクメン オブ ザ イヤー2016」のイクメンスポーツ部門に選出された経歴もあるだけに、報道当時は大きな波紋を呼んだ。

ネットの反応 「お前が言うな」の声が殺到

今回の注意喚起を受けて、X(旧ツイッター)では井上氏の過去を指摘する声が相次いでいる。

  • 「イヤイヤイヤイヤ お前言う案件
  • 「あんたが言うなよ。不倫ですっぱ抜かれてたやん
  • 「過去にスキャンダルを食らった人物に言う資格は無い」
  • 「団長も過去のお泊まりスキャンダルで、規律について模範的な立場ではない。そんなだから規律違反がこうも発覚するに至るのでは?」
  • 「刑事事件ではないけど、不貞行為で注目を集めた人が注意喚起しても説得力が弱い。事件を起こした選手をしっかり処分するくらいやってから注意喚起しないと」
  • 「アスリートは競技力も大切だけど、社会性や人間性も養っていって欲しい」

一方で、発言内容そのものについては「日本を代表する選手は自覚と責任を持ってほしい」と理解を示す声もあり、意見が割れている。地元開催のアジア大会を控える中、選手団トップの言葉が選手たちにどう届くのかが注目される(2026年8月のエンタメ・SNSトレンドまとめはこちら)。選手の交通違反による不祥事は、サッカー日本代表の三笘薫選手の書類送検(三笘薫 過失運転致傷の詳細はこちら)などでも繰り返し話題になっている。

FAQ

井上康生団長の注意喚起はいつどこであった?

2026年8月10日、都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで開かれたJOCのTEAM JAPAN監督会議。9月19日開幕の愛知・名古屋アジア大会に向けて、井上康生団長がオンラインで参加し各競技団体に注意喚起した。

「お前が言うな」と批判される理由は?

2023年4月に週刊文春が井上氏のW不倫疑惑を報道した過去があるため。既婚女性とのホテル密会が報じられ、5月に謝罪していた。過去のスキャンダルと今回の注意喚起の整合性を指摘する声がSNSで殺到した。

山本俊樹容疑者はどんな人物?

2021年東京五輪のウエイトリフティング日本代表だった元選手。2026年8月1日、コンビニで卵としょうゆ計835円相当を万引きし、追いかけてきた店長を突き飛ばして骨折させたとして強盗致傷容疑で現行犯逮捕された。

本多灯被告の事故の内容は?

2025年11月、東京都多摩市の制限速度30キロの道路を88〜108キロで走行し対向車に衝突、相手に胸骨骨折などのけがを負わせた。危険運転致傷で起訴され、アジア大会とパンパシフィック選手権の出場を辞退した。

アジア大会はいつ開催される?

2026年9月19日から愛知・名古屋で開催される。井上康生氏は日本選手団の団長を務めており、大会直前の不祥事続発に危機感を示している。

Sources